クリーンエネルギーとして注目されている水素ガスは、その用途に応じた圧力に圧縮され、大型容器に貯蔵されます。
この容器は水素蓄圧器と呼ばれ、水素発電設備やその研究施設、多くの燃料電池自動車向け水素ステーションに設置されています。
ガスタービンで水素を燃焼させ電気エネルギーを得る水素発電設備に使用される蓄圧器は、約19.6MPaまで昇圧された水素ガスを貯蔵します。貯蔵圧力が比較的低い分、内容積の大きな蓄圧器が使用されます。
また生活に身近な例では、水素蓄圧器は燃料電池自動車向け水素ステーション用として、中間段として45MPaまで、高圧バンクとして82MPaまで昇圧された水素ガスを貯蔵する際に使用されています。
水素は次世代のクリーンエネルギーとして高いポテンシャルを秘める一方、その貯蔵方法には高い信頼性が要求されます。
当社はこれらのうち、耐久性に優れるタイプ1水素蓄圧器を中心に、関係会社の高圧昭和ボンベ株式会社土浦工場と共に開発しております。
2019年度に日本製鉄(株)製の素管と高圧昭和ボンベの絞り部成形技術を用いて、鋼製水素蓄圧器のパイオニアの(株)日本製鋼所と共に水素ステーション向け高圧バンク蓄圧器を共同開発し、さらに2021年度には水素発電向け蓄圧器、2022年度には水素ステーション向け中間段蓄圧器をそれぞれ高圧ガス工業グループ製として開発、高圧昭和ボンベより販売開始しております。
水素発電用蓄圧器
水素ステーション用中間段蓄圧器
水素発電用蓄圧器は勿論、燃料電池バスや燃料電池トラックなど長距離走行自動車に対応する水素ステーションの建設が進み、水素ステーション用中間段蓄圧器においても設置される蓄圧器の大型化が求められております。この需要に対応すべく当社は、水素発電用として国内最大径のパイプを用いて800L超、水素ステーション用中間段蓄圧器として450Lの国内最大内容積の超大型蓄圧器を開発し、商用化しております。
450L超大型中間段蓄圧器
水素ガスは分子径が非常に小さく、蓄圧器と継手の微小な隙間から漏れ出るリスクがあるため、当社は蓄圧器の口元部に搭載でき、耐久性・シール性能・組付けの容易性に優れる独自のシール構造を使用圧力に応じて開発し、一部のモデルには適用を開始しております。
高圧水素中の鋼材のき裂進展速度は大気中に比べ約30倍速く、高圧水素が触れる水素蓄圧器の内面の初期き裂を除去することは水素による破壊を防ぐことにつながります。また、内面の表面粗さを低減し清浄度を向上させることは露点スペックが確保しやすく、非破壊検査による傷検出感度を高めることができます。
当社では、特に厳重な検査基準を適用する水素ステーション用蓄圧器の内面研磨技術を開発し、製品の製造工程として採用しております。
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